■『1リットルの涙』からの出題
物語の読解には経験が必要だが・・
先日、受講生の方にはお知らせしましたが、2日前のこと、めまいがして
まともに歩けず、病院に行ってきました。
椅子にすわっているときにめまいを感じ、ちょっと横になろうと思ったのですが、
2m横にあるベッドまで歩いてたどりつく自信がありません。
あわてて家族を呼んで、病院に連れて行ってくれということで行ってきました。
実はその1週間くらい前にも同様の症状があり、病院に行ったのですが、
そのときは血圧が高くて、それが一つの原因かと思っていたのですが、
今回は血圧は高くありません。
頭がいたいわけでもなく、もしかしたらメニエール病かなと思って病院に行った
のですが、当然歩けないので、病院の入り口から車いすです。
そして看護師に連れて行かれたところがER。
Emergency Roomというところで、「救急救命室」と言われるところです。
おい、おい、そんなにおれは急患なのか? 大したことはないはずだけど。
ということで、もう一度受付付近までもどしてもらい、あれこれ説明した結果、「じゃ、行きましょう」ということで連れていかれたところが、やはりER。
私は耳鼻科かなと思っていたのに。
心電図をとったり、血液検査をしたりしましたが特に異常はなし。
そこでどうするかということで、医師から出された3つの選択肢には検査入院と
いうのもあったのですが、もうそのときにはめまいはおさまって、すたすた歩ける
ようになっていたので、今回は薬を飲んでしばらく様子を見て、それで治らな
かったら次回は脳の検査をするといういちばんライトな方法を私が選んで、
帰宅しました。
物語文を読むにはいろんな経験をすることが大切だと私はよく言いますが、
こういう経験はできればしたくないものです。
『1リットルの涙』からの出題
上の病院に行ったということとはまったく無関係なのですが、3週間くらい前、
いきなり私の上に「1リットルの涙」という言葉が舞い降りてきました。
「1リットルの涙」については何ら知っていることはありません。
映画もドラマもまったく見たことがありません。
しかし、いきなりこの言葉が舞い降りてきたので、映画を見てみようと思った
ところ、NetflixにもAmazonプライムにもありません。
そこで本を読むことにしました。
(舞い降りてきたわりには読後の感動は小さかったけど・・・)
これは10代の少女(亜也さん)が難病に苦しみ、次第に病状が進行していく
さまが、本人の日記として書かれているものだということも今回読んで初めて
知りました。
2回目の入院のとき、脳波の部屋で眼の検査をすることになりました。
そこに次のような文章があります。看護師(だったかな?)との会話です。
「クリーム、どうしてぬるの?」
と聞いたら、
「検査するんでね」
と的はずれの返事が返ってきた。普通の人にもこうなのかしら。
身体障害と言語障害があると、バカに見えるのかしら。
さて、これのどこが問題なのかがわかるでしょうか?
看護師の「検査するんでね」という応答に対して「的はずれの返事」だと
言い、バカにされたとまで感じています。
どうしてこれが的外れなのかということです。
質問:どうしてクリームを塗るの?
答え:これから検査するからだよ。
ふつうの会話です。
しかし、筆者はこの返答に満足できず、「的外れだ」といっています。
この会話、この看護師の返答のどこに問題があるのでしょう?
小中学生にはぜひ瞬時にひらめいてほしい問題です。
筆者自身も、これから検査をすることはわかっている。そこでクリームを塗る
ことにはどんな意味があるのか、どんないい点があるのかを知りたいのです。
ところが看護師はそれを言わず、「検査するから」と至極当たり前のことをいいました。
つまり、筆者が求めている返答にはなっていないのですよね。
(この続きを書き忘れていたため次のページに書きました。)
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