■文科省が行った全国学力調査について(2回目)
以前、文科省が行った全国学力調査で正答率15%だった問題をあげました。
正答できなかった理由は、問題(質問)の意味をとらえることができなかった
からということですが、その傾向は算数にもみられ、単純な計算問題はできても
文章問題になるとかなり正答率が落ちるということでした。
また、国語では記述式の中身によって正答率に明確な差が出たそうです。
どういうことかというと、たとえば「ごみを減らす取り組みとしてどんなことを
したいか」を自分の体験などをもとに80~120字で書くという問題(小6)
では正答率が75%と高く、また物語を読んで思ったことや考えたことを書く
問題も正答率83%に達したとのことです。
つまり作文や感想文の類であれば上手に書けるということですよね。
しかし、その一方でグラフや意見文、リポートなどの資料を読み取り、理由や
根拠を示して考えを書く問題がいくつかあり、その中でいちばん正答率が高かった
問題は60%の正答率だったそうです。
もう一度確認しますが、この正答率60%は「一番よくできた問題で」=「最高で」
ということですよ。
「平均」や「最低」になるともっと下がるのは当然で、最低は18%だったそう
です。
やはりグラフや意見文などの資料を読み取り論理的に考えて書くというのは苦手
なようですね。
中高一貫校の適性検査(入試問題)では、このようなグラフを読み取って、
理由や根拠を示しながら考えを書くという問題が多いですよね。
一朝一夕でどうにかなるというような問題だけに対策はむずかしいところですが
今、この状況で「ウクライナってどこ?」と言っているような子は、かなり意識
改革をしないと厳しいですよ。
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