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■生徒の頭の中に入る

■生徒の頭の中に入る

塾や家庭教師では、国語の問題を生徒が解いて、それについて先生が解説をする
という形が一般的ですよね。

それを当然のこととして、別に違和感を感じないという親御さんがほとんどで
しょうね。

塾の講師でもそのほとんどは、ある問題を解説して、生徒にそれを理解してもら
うということしか頭にないでしょう。

しかし、私たち国語指導者が本当にやらないといけないことは問題の解説では
ありません。

テキストにある問題はある目的のための手段であって、それ自体を目的にして
しまってはいけないのです。

ではその「目的」とは何か。

「生徒の学力を高めること」などというもっともな回答が返ってきそうですが、
それはもっと先の目標であって、授業中に達成可能な目的ではないですね。

では、授業中に達成可能な「目的」とは?

生徒の頭の中に入ることです。

「生徒の頭の中に入る」なんて、頭が変になったかなんて思わないでくださいね。

生徒が本文をどう読み取り、どの部分が理解できなかったか。問いではどのように考えて
その答えを導き出し、どこを見落としているか等々を見ぬいていくことが求められるのです。

簡単にいうと生徒がどこでつまずいているかを知るということですね。

問いはその作業をするための材料でしかありません。

それが国語講師の役割なのです。

もしご自宅でお子さんの国語の勉強を見てあげている親御さんがいたら、
問いができたかできなかったかというようなところにだわるのではなく、

この子は本文のどこが読めていないのか、どうしてそこが読みとれなかったのかなどといった
ことにぜひ注意してみてください。

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