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■階段は一気にかけあがれ(火事場の馬鹿力)

■階段は一気にかけあがれ(火事場の馬鹿力)

前回は「今年の受験で感じること」として、次の3点を挙げました。

1 やはり普通のことが普通にできない生徒の結果がわるい。
2 語彙力が足りない子の結果が悪い。
3 あともう少し指導の時間があればと感じることが多かった。

今日はこの続きとして、「4 階段は一気にかけあがれ(火事場の馬鹿力)」に
ついて。

私が小学生のころ、担任の先生がよくいっていたのが、つぎの3つの言葉です。

1 秋のつるべ落とし
2 馬を水飲み場まで連れて行くのは簡単だが水を飲むかどうかは馬次第。
3 火事場の馬鹿力

この1と2は「先生」が生徒にいうことばとして容易に理解できます。

1は学校が終わったら早く帰宅しなさいよということであり、2は勉強するか
どうかはあなたたち次第ということでしょうね。

しかし、3はどういう文脈で言っていたのかが思い出せないのです。

小学生の時の記憶であり、あいまい、かつ尾ひれもついているのですが、基本的には

3 学校が火事になったとき、女性の音楽教師がピアノを一人で運び出した。

というようなことですよね。

しかし、ここから担任の先生が何をいおうとしたのかが思い出せないのです。

パワーには肉体的なものと精神的なものに加えてさらに表現できないようなものも
あると私は思っています。

ピアノを運び出した音楽教師はこの3つのパワーがすべて全開で
 
   10×10×10=1000

となって出現したのでしょうね。

そのため、人間を超越したかのような結果が生み出されました。

生徒の指導をしていて、そのパワーが自然に出ていると感じる生徒がいる一方で、
どうしてもパワー不足を感じてしまう生徒がいるというのは正直なところです。

階段を1段ずつ着実に上がっていくことも大切ですが、いざとなったら2段3段跳びで
一気に駆け上がることも必要なのですが。

これは人間の根っこからでてくるものであり、その子の性格的なものでしょうから
全員にパワーを出せというのは、精神論であり、酷なのかもしれないのですが、
だけど残念ながらパワー不足だった子の受験結果があまりよくなかったというのは
事実です。

このように書きながら私も今、つらい気持になっていますが、火事のときには
やはりパワーがでるような子になってほしい、そんなことを感じました。

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