■「25字以内で答えなさい」 さて、何文字から何文字で答える?
「25字以内で答えなさい」と指示されたとき、
何文字から何文字で答えるべきか。
たとえば「25文字以内で答えなさい」という条件があるとき、
何文字から何文字で書かないといけないと思いますか?
「以内」なのだから10文字でも15文字でもいいなどという考えは論外ですが、
8割以上というのもまちがいです。
では20~25文字ではどうか。
これも、おしいけど、ダメですよ。
20文字で答えられるような問題だったら、わざわざ「25文字以内で」という
条件にはしません。
「20字以内で」としているはずなのです。
それをわざわざ「25文字以内で」としているということは、「20字ではまだ
ダメですよ」「20字では書けない問題ですよ」ということを教えてくれている
のです。
ですから「25文字以内で」と言われたときは、「21~25文字」で答えないと
いけないのです。
それと同様に、「15文字以内で」という条件があれば「11~15文字」で
書かないといけません。
まとめると次のようになります。
15文字以内で → 11~15文字
25文字以内で → 21~25文字
35文字以内で → 31~35文字
45文字以内で → 41~45文字
試しに模試の模範解答でも見てください。
おかしな模範解答だったら別ですが、ふつうはこうなっているはずです。
「10文字以内」だったらどうでしょう?
「10字以内で」という条件があるときに、3文字や4文字で答えるのも論外ですが、
5文字でもだめですよ。
5文字で答えられるような答えだったら「10文字以内で」というような条件にせず、
「5字以内で」としているはずなのです。
私が「10字以内でという条件があるとき、何文字から何文字で答える?」と
生徒にきくと、生徒は、あまり少ないとだめだと感じるのでしょうね、がんばって
「7~10文字」とか「8~10文字」という子がいるのですが、根拠がありません。
「8割以上だったらいいのでは」などと、どこかで聞きかじったことをいう人も
いますが、それは単なる都市伝説です。
その根拠を聞いたことがあるでしょうか?
単に昔、予備校で聞いたことがあるとか、だいたいそれくらいあったらいいのでは
ないかというような程度ではないでしょうか?
いずれにしても根拠なしですよね。
「8~10文字」というのをきくと、私は「10字以内なのに7文字ではいけないの?」と思ってしまいます。
これは5文字刻みで考えてください。
「10文字以内」のときは「6~10文字」です。
これをまとめると次のようになります。
10字以内 → 6~10字
20字以内 → 16~20字
30字以内 → 26~30字
「40字以内で」の場合は迷いますが、私は40字からは「10文字刻み」で
指導しています。
つまり「40字以内で」とあるときは「31~40字」で答えるように。
50字以内で → 41~50文字
60字以内で → 51~60文字
このように文字数が多くなると、許容範囲も広がってくるので、「100字以内で」
という条件があるときは、8割で大丈夫だと思いますが、「8割でいい」と考えるのは試験本番のときだけです。
ふだんの学習ではなるべく100文字に近い文字数で書きましょう。
私の通信講座を受けている人には、いつも文字数はぎりぎりまで書くように
指導しているので、これは当たり前かもしれませんが、通信講座の受講生では
ない人は、以上のことをしっかり覚えておいて、日々の練習問題のときに
思い出してくださいね。
この文字数については私の2冊目の本にも書かれています。
『新版 1日15分学習! 本当に身につく国語の基礎力』
(ごま書房新社・1,540円)
内容は「基本のき」。
これはおすすめです。
ぜひ買ってくださいね。