■受験直前にしてはいけないこと、すべきこと

受験直前にしてはいけないこと。

まず国語で、受験直前にしてはいけないこと。
それは「知識問題の詰め込み」です。

塾の講師の中には、受験までに読解力は伸びないから、これから受験当日までは
知識分野で得点できるようにしましょうなんてことを言うたわけ者がいます。

これは効果がありません。

そもそも知識分野といっても範囲が広すぎます。    
これから漢字問題集1冊ができるはずがなく、ことわざ・慣用句400を今から
完成できるわけでもありません。

危険STOP

3文字、4文字の熟語、類義語・反意語などなどは最後の詰めこみでやるのでは
なく、これは、たとえば小学生であれば5年生や6年生の早い段階から細切れの
時間をつかってこつこつとやるものです。

そもそも過去半年の間に知識分野の練習をさぼってきたような人が直前になって、
膨大な知識分野の学習をやれるはずがありません。

たとえば、私がこのメルマガでも再三、漢字練習をするときに意味を考えましょう
と書いていますが、受験学年の春や夏の段階でこれをやらなかった人はもう手遅れ
です。

過去半年にさぼってきたような人が最後の追い込みだけでできるようにはなりません。
それでできるようになるのだったら、みんなその方法を使います。
それまでこつこつ継続するという努力は不要で、最後だけちょこちょこっとやれば
いいことになってしまいます。

だからこそ、このメルマガでも知識問題を毎回掲載してきました。
11月初旬に「6年生でこの漢字を読めなかったらまずいでしょう」ということで
間違えやすい漢字の読み方を30問あげました。

前々回のメルマガでは「一字の漢字ってけっこう盲点ですよね」ということで、
盲点となりやすい漢字の読み方をあげました。

前回は間違えやすい四字熟語を取り上げました。

こういうのが完全にできるようになったでしょうか?
これさえもやっていないようだったら、受験での合格はほぼ無理ですよ。

まずはそのような足元から固めるようにしてください。

受験直前にすべきこと。

では受験直前には何をすべきか。

文法なんてやっている人は「お・し・ま・い・デス」。

受験直前にやるべきは文章問題です。

たとえば、次のような問題は大丈夫でしょうか?

〔問題1・小学生用〕

四谷大塚の小5組み分けテストの問題です。

   明治維新のとき、西洋文明の流入と同時に、それまでの
  日本語の概念になかった言葉も大量に入ってきました。
  日本人は、それらになんとか漢字をあてて訳して使ったわけ
  です。たとえば【「認識」とか「観念」だとかが代表的な例】
  ですね。それを明治の初めのうちに見事にやってのけた。

問い 【「認識」とか「観念」だとかが代表的な例】とありますが
   これは何の例ですか。45以内で答えなさい。

〔問題2・中学生用〕

中学1年生・駿台学力テスト(2020.11.23)の問題です。

  北朝鮮のテレビで特徴的な抑揚をつけて話す女性アナウンサーがいます。
  戦時中の日本でも、彼女と同じように強い抑揚で話す人が国営放送に
  出ていました。しかし、戦後の調査で、それは誰かに指導されて
  そういう話し方をしたり、マニュアルのようなものがあったわけでは
  なかったそうです。つまり表現者が自分の意志でやっていた。誰かに
  いわれたわけでもなく、周囲の空気が向いている方向へ、それを加速
  するように、自らやってしまう。これが「忖度」です。人は周囲の
  空気に押されると、自ら進んでその方向へ流されるだけでなく、それを
  増幅させてゆくのです。日本人は特にこの傾向が強いと思います。

問い 最後の一文に「日本人は特にこの傾向が強い」とありますが、  
   「この傾向」とはどのような傾向のことですか。
   文中の言葉を使い、「という傾向。」に続く形で、30字以上、
   40字以内で書きなさい。
   ただし、答えの中に指示語を使ってはいけません。

   (   30~40字   )という傾向。

受験生は、ぜひこの問題を試しにやってみてください。

入試本番まではこのような読解問題を練習することが大切ですよ。

解答解説は<<編集後記&お知らせ>>で。

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◆┃編┃集┃後┃記┃&┃お┃知┃ら┃せ┃◆
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■読解問題の解答例と解説

〔問題1・小学生用〕

まず大前提ですが、41~45文字で答えているでしょうか?

この文字数については前回書きました。

(A)明治維新のときに入ってきた、それまでの日
  本語の概念になかった言葉に漢字をあてて訳
  した例。

(B)西洋文明の流入と同時に入ってきた日本語の
  概念になかった言葉に、漢字をあてて訳した
  例。

(A)は、私がつくってみた解答例です。
(B)は四谷の解答例です。

書き出しの言葉が違っていますが、そのあとはほとんど同じです。

ここでのキモは、本文では「言葉も大量に入ってきました」とあるところを
この語順を変えて、「入ってきた」を前にもて「入ってきた言葉」とするという
ところにあります。

〔問題2・中学生用〕

【解答例】自ら進んで周囲の空気が向いている方向へ流されるうえに、
     周囲の空気を増幅させる(という傾向。)
                      駿台・模範解答
 

【解説】 これは直前の文をまとめればいいということはすぐにわかるでしょうが
   2つの指示語のところに言葉をいれるというところがキモですね。

  「自ら進んでその方向へ流される」の「その方向」というのは「空気が流さ
  れている方向」ですが、「周囲の空気が流されている方向へ流される」と
  「流される」を2回つかうのは適当ではないので、さらに一つの前の文に
  ある「周囲の空気が向いている方向」という言葉を模範解答では使って
  います。

  また後半に「それを増幅させてゆく」とあるので、この「それ」という代名
  詞にことばをあてはめなければいけません。
「それ」が何を指すのかがわからなかったらお手上げですが。

以上のように、今回は小学生用、中学生用とそれぞれあげましたが、
忘れてはいけないのは、これは小6生用、中3生用の問題ではなく、
小学5年生、中学1年生の問題であるということです。

ね、受験生はぼやぼやしていられないでしょ?

このような練習を受験直前はどんどんやってくださいよ。

知識問題なんかやっていてはだめですよ。


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