■国語の勉強はこの3つだけ! 語句の意味(前半)
馬を水場に連れて行くことはできるが、水を飲ませることはできない。
よく聞く言葉ですよね。
私は小学5、6年生のとき、担任の渡邊先生からよく聞かされました。
他人からむりやりにやらされる勉強ではなく、本人に「よし! 水を飲もう!」
という内側から湧き上がってくる「やる気」が必要です。
そのやる気が本物となって、継続させるには何らかのモチベーションも必要です。
もちろん、これは勉強だけでなく、すべてのことに当てはまりますよね。
「国語の成績を上げたい」と本気で思っている生徒にはなんとか力になってあげたいと思います。
しかし、たとえば私の通信講座の無料8日間お試しコースでも、親に言われたからという程度のことで始めた生徒はすぐに挫折します。
親がせっかく水場に連れて行ってあげたのですが、本人に水を飲む気持ちがなければどうしようもありません。
以前の私のホームページには受講条件として「本人にやる気があること」と書いていました。
そこをクリアした人が次の段階に進めるのですが、国語の場合、いくら本人にやる気があっても、何をどうしたらいいのかがわからないということがほとんどです。
そこで、私が30年間唱え続けている「国語勉強法ー3本の柱」を今日は久しぶりに書くこととします。
■国語の勉強はこの3つだけ!
(1)常識と経験
(2)語句の意味
(3)要約文
(1)の「常識と経験」は以前のメルマガに書きましたので、つぎのブログで
ご覧ください。
(2)語句の意味
これは長くなるので、今回と次回の2回に分けますね。
<1回目>
まず漢字練習は継続的にやっているでしょうか?
それをやっていないのであれば、国語学習はそこから始まりますので、他の学習はすべてやめてでもまずはこれをやってください。
これをせずに、塾なんかにいっても無駄ですよ。
ただし、漢字練習をするときに注意点があります。
単に漢字の読み書きだけを練習するのではなく、必ずその意味から入ることが大切なのです。
《語句の意味調べ-その注意点》
まずは、意味を調べる際の注意点を列挙することから始めます。
┌────────────────────────┐
1 本当に知らないものだけを調べること。
2 ノートに書いて終わらないこと。
3 覚えるのではなくわかること。
4 文全体で考えること。
5 具体例を思い浮かべること。
6 大人に聞くこと。
└────────────────────────┘
この6つを漢字の意味調べのときに忘れてはいけません。
今日はこのうち1~3について説明します。
◎本当に知らないものだけを調べよう!
塾に通っている人はおそらく漢字テストが毎週あるのではないでしょうか。
仮に書き取りが20問、読み方が20問の合計40問の出題範囲があるとしたとき、意味のわからない言葉はどれくらいあるでしょうか。
一般的に読み方のほうが知らない言葉は多いと思います。
書き取りでは20問中3~5つ、読み方でも5つ程度であれば普通だと思います。
「そんなものではない、もっともっとたくさんある」という人はよりいっそう意味調べをしないといけません。
ときどき、とってもまじめな子で、20問あれば20問全部の意味を調べ、それをノートにきれいに書こうとする子がいますが、それは時間のむだですよ。
そんなことはしないでくださいね。
本当にわからないものだけを調べましょう。
うまく説明なんかできなくでもいいのです。
「犬」はだれでも知っているでしょうが「では犬を説明しください」と言われても、うまく説明できないでしょ?
そのような基本的な言葉の説明は必要ありません。知っていればいいのです。
知らないものだけを調べましょう。
◎ノートに書いて終わらない
私が塾で指導しているとき、言葉の意味を生徒にたずねると、「ちょっと待って」といって、ノートをぱらぱらとめくっている生徒がいました。
ノートに意味を書いているということですが、そこでいちいちノートを開くのだったら、そのときに国語辞典を開くのと同じです、
国語辞典で調べた意味をノートに書くことが悪いというわけではありませんが、ただノートにそのまま書き写しておしまいにしてはいけません。
ノートに書いた方が覚えやすいという子もいるでしょうが、そもそも言葉の意味というものは「覚える」ものではありません。
言葉の意味を国語辞典の通り覚えているものなんていったいいくつあるでしょう。
おそらくほとんどの人がゼロではないでしょうか。
つまりみんな、ことばの意味を覚えているのではなくて、理解しているのです。
このことはとっても重要です。
◎覚えるのではなくわかること
繰り返しになりますが、本当に知らない言葉だけを国語辞典で調べ、「あ、そういうことか!」とわかること、これが最も重要です。
そのままノートに書き写してそれで勉強をした気分になってはいけません。
書き写さなくてもいいので、国語辞典に書かれている意味を読み例文を見て、「なるほどこういうことか」と自分の頭で納得することが大切です。
そのときに必ず例文全体で考えるとか、具体例を思い浮かべるというようなことも大切なのですが、それは次回とさせていただきます。
今回はここまでです。
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