■主語述語の探し方(基本中の基本)
今日は主語述語の探し方を学んでください。
主語述語というのは、文の一番大切なところですから、
これがわからないということはその文の一番大切なことがわからないということ、
または一番大切な部分を誤読してしまうということになってしまいます。
はやいうちにしっかり理解し、マスターして下さいね。
「主語・述語のさがし方」を、ここにかんたんに書きますと
まず述語を先に決めます。
述語は簡単ですよね。
ほとんどが文の最後にあります。
たとえば、
火口からふきあげるけむりが風に流される。
という文があるとき、述語は最後にある「流される」です。
述語がわかったら、次は主語ですが、
主語のさがし方は「だれが・何が」です。(←これ大事!)
「主語は?」ときかれたら、すぐに「だれが、何が」を考えてください。
とにかくこれを丸暗記してください。
「だれが・何が」(←これ大事です!!)
そして「主語は?」ときかれたら、すぐに「だれが、何が」を考えてください。
述語が「安いよ」とあれば、「だれが・何が」を考えるのです。
「何が安いのか」ですね。
この「何が」が主語です。
また、述語が「走る」とあるときも、「だれが・何が」を考えます。
「だれが走るのか」、あるいは「何が走るのか」、この「だれが、何が」が主語です。
とは言っても、「~が、~は」という文字を探すのではありませんよ。
あくまでも、内容で考えてくださいね。
内容で「だれが、何が」を考えるのです。
ですから、たとえば、
「強風にくわえ、雨さえはげしくふってきた。」
とある時、「ふってきた」の主語は何ですかと聞かれたら、
「何が」を考えます。
「何がふってきた」のかを考えるのです。
そうすると当然、「ふってきた」ものは「雨」ですから、
主語は「雨さえ」となります。
「風がふる」とは言いませんし、「はげしくがふる」だったら
もっと変でしょ?
そして、絶対にやってはいけないことは「~を・~に」です。
この「~を」と「~に」は主語になりません。
絶対にこれをとってはいけませんよ。これは主語になりませんからね。
ここまでは理解できましたか?
では、すこし練習してみましょう。
問い 次の文の中からもっとも中心となる主語と述語を
一組だけ書きぬきなさい。
1 日差しがぽかぽかと暖かい。
2 あんなところに河原のあるのはめずらしい。
3 あかつきの富士は写真家の好材料だった。
4 ふたりとも黙って道を急いだ。
5 どこか遠くの森の中で、木を切り倒している音が
ずっと聞こえています。
6 ぼくだってみんなといっしょに行きたいよ。
7 先生によると、君か、あるいはぼくが行くべきだそうだ。
8 人間にとって正直こそいちばん大事だ。
9 たしかに太郎です、昨日、旅に出たのは。
10 山田くんの家で行われた子供会のあつまりには兄だけ出席しました。
主語述語の練習問題解答
主語 --- 述語
1 日差しが---暖かい。
2 (河原の)あるのは---めずらしい。
3 富士は---好材料だった。
4 ふたりとも---急いだ。
5 音が---聞こえています。
6 ぼくだって---行きたいよ。
7 君か、(あるいは)ぼくが---行くべきだそうだ。
8 正直こそ---大事だ。
9 (旅に)出たのは---太郎です
10 兄だけ---出席しました。
この中では7と10が少し難しいかもしれませんね。
少し解説をしますね。
〔7の考え方〕
7は「先生によると、君か、あるいはぼくが行くべきだそうだ。」
という文ですよね。
さて、先生は何と言ったのでしょうか?
先生がいった部分に「 」をつけることはできますか?
先生は「ぼくが行くべきだ」とはいっていませんよね。
もし「ぼくが行くべきだ」と言っているのだったら
主語は「ぼくは」ですから簡単です。
しかし、先生はそうはいっていないのでこれはちがっています。
ここには「ぼく」のほかにもう一人生徒がいますよね。
それは「君」ですよね。
では先生は「君がいくべきだ」と言ったのでしょうか?
それも違います。
先生は「君か、あるいはぼくが行くべきだ」といいました。
「絶対に君一人が行け」とはいっていないし、
「ぼく」一人に対して行けとも言っていません。
先生は「君か、あるいはぼく、二人のうちのどちらかが行くべきだ」
といっているわけですよね。
だから、結局行くのは「君」かもしれないし「ぼく」かもしれません。
だったら主語はどちらか片方だけを答えたのではだめなのです。
<9の考え方>
9の「たしかに太郎です、昨日、旅に出たのは。」という表現には
「倒置法」(とうちほう)が使われているのです。
「倒置法」というのは、言葉の順序を入れ替える表現方法です。
たとえば「ラーメンを食べたよ。」というのは普通の語順ですが
これを入れ替えて「食べたよ、ラーメンを」とすれば倒置法です。
「だるまさんが転んだ」と言えば普通の語順ですが
「転んだよ、だるまさんが」と言えば倒置法です。
仮に倒置法が使われていても、慣れていれば、
すぐに主語述語は見抜くことができるでしょうが
それが難しければ、、もとの倒置法が使われていない語順に一度
もどしてみるとわかりやすくなりますよ。
今回の例文で言うと「たしかに太郎です、昨日、旅に出たのは。」を
「昨日、旅に出たのは、たしかに太郎です。」と言い換えてみるのです。
そうすると9の主語述語もわかるのではないでしょうか。